10mix #013: Grandma mix

[♪聴く (終了)]
更新がおろそかになっていましたが、みなさんお元気ですか。
4月から様態の思わしくなかった母方の祖母が今朝、亡くなりました。
僕はおばあちゃん子で、おばあちゃんはいつも僕をとても可愛がってくれて、僕が大人になってからは「なんだかんだ言って、あんたとの思い出がいちばん多いね、あんたがいちばん可愛いね」とよく言ってくれていました。
おばあちゃんはいつでもとても若く元気で、頭も冴えていて、幼稚園児だった僕に「おばあちゃんて言ったらブン殴るよ」と言ったそうです。「今日はおばあちゃんが迎えに来るの?」と幼稚園の先生に聞かれた僕は「おばあちゃんじゃないよ。おばあちゃんて言ったらブン殴られるよ」と説明したそうです。
僕たち孫は、おばあちゃんのことを「おかあちゃん」と呼んでいました。
ブン殴られるから。
大学を卒業して1年間の引きこもり無職生活をしていた頃、することが何もない僕は、おかあちゃんをよく病院に連れて行きました。送り迎えの最後に、おかあちゃんは毎回「タクシー代だよ」と言って、僕に1000円ないし2000円のこづかいをくれました。貧乏な僕はもちろんそれをありがたく受け取り、そのままそのお金を持って近所の古本屋へ行き、中古CDを買い漁っては聴いていました。
僕と妹が社会人となり実家を出たあとは、帰省しておかあちゃんの家に寄るたびに「寂しいから帰っておいでよ」と僕によく言いました。ずいぶん弱気なことを言うな、なんだか普通のおばあちゃんみたいだなと、少し悲しく思っていました。それでもブン殴られたくはないので、僕は「おかあちゃん」と呼び続けました。
GWにおかあちゃんが危篤となり入院して、僕ら家族は毎日病院へ出向きました。詰め込んでいた遊びの予定は当然キャンセルしたのですが、おかあちゃんはある朝、僕が「今日だけはどうしても遊びにいきたかったな」と内心思っていたある朝にだけ突然起き上がり、母の姉に顔を拭いてもらい、そのあと久しぶりに目を開けて
「今日はどこかへ行くのかい?遅くなってもいいから、気をつけていっておいで」
と、僕にはっきりと言いました。
病室ではすんでのところで「遊びにいくけど、すぐ帰ってくるよ」と笑顔で言って我慢しましたが、よく晴れた5月の駐車場を母親と歩きながら、僕は涙が止まりませんでした。
そして僕はその日、夜遅くまで遊んできました。
おかあちゃんはその日を最期に、ほとんど意識がなくなりました。
これから、実家に戻って会いに行きます。
01: DJ Nu-Mark & Pomo / Imagine
02: Maroon5 / Sunday Morning
03: 森山 浩二 / For Once In My Life
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